今回の酒蔵紹介は森酒造の「飛鶴(とびつる)」です。

最近、取材のなかで君津市の然る方から「飛鶴はお寿司に合う」と伺い、刺身じゃなくてお寿司なんですねという意外性にひかれて、さっそく酒蔵を訪れてみました。

飛鶴は、房総丘陵の山並みに湧く久留里の名水を伝統的な製法で丁寧に手造りしたお酒です。

もちろん大吟醸、純米吟醸、純米もおススメですが、今回の注目はあえての本醸造(無濾過生原酒)。
蔵元ではラベルを貼らずに新聞紙に包まれて売られています。
地元のファンの方の中にはこのまま新聞紙にくるんだ状態で、冷蔵庫で寝かせて熟成を待つ人もいるんだとか。

その味は、豊潤さのなかにキレも合わせもち、伏見の酒に似た味わいという人も。
大雑把に考えると久留里の水は伏見と同じ中硬水。柔らかで甘やかな味わいがどこか似通って感じる由縁なのかもしれません。
さて、肝心のお寿司とのペアリングですが、握りを味わってからこのお酒を口に含むと、まず、どちらにも共通する豊かな米の味わいを感じ、お酒ですっきりする感覚もありつつ、お寿司の味わいもほのかに残る。そのバランスが素晴らしく、これは予想をはるかに越えるマリアージュ。ものすごくリッチな味わいです。

しめさばの海苔巻き~お寿司の味わいをおつまみ風に~

この味わいで、ふと浮かんだのは「海苔」と「しめさば」とのペアリング。
行きつけの寿司屋の一品料理をアレンジして、「千葉県産のしめさばときゅうりの海苔巻き」を作ってみました。海苔としめさばは、千葉県水産会館(千葉市)の「海市場」で調達。(お取り寄せもできます。)

ちなみにこの青とび海苔とは、黒海苔のなかに青海苔が混ざったもので、晩秋から初冬、海苔の収穫のはじめの時期にしか出来ない貴重な逸品です。黒海苔も香りに特徴がある千葉県産ですが、青とび海苔には独特の香りがあり、根強い人気を誇ります。

品薄の場合もありますので、その際は普通の黒海苔でも美味しくいただけます。木更津の海苔に合わせるのは、東安房漁協(南房総市)がリンゴ酢で仕上げた旨味たっぷりのしめさば。

さて、その味は「しめさば」の酢と海苔の味わいが、先ほどの握りずしとのペアリングと通じるものがあり、さらにきゅうりのシャキシャキ感も良いアクセントになっています。しょうゆは個人的には不要かなと。

作り方は、サイズをそろえて切って海苔をまくだけ。簡単なのでぜひ「飛鶴」とともにお試しを!

千葉の地酒を買う 「張替酒店」(習志野市)

創業は1905年、写真の風情ある建物は昭和の建築です。
最寄りは京成大久保駅なのですが、この地は小説「坂の上の雲」で知られる秋山好古の騎兵旅団の本拠地。旧日本陸軍の将官も訪れたであろう店内は、昭和の風情を今に伝えています。
張替酒店

千葉県習志野市大久保1丁目9−8

麒麟山、鶴齢(以上新潟)、七田(佐賀)といった私には馴染みの銘酒とともに、千葉県の「福祝」(藤平酒造)、「五人娘」(寺田本家)が並んでいます。

季節のお酒も随時仕入れているそうなので、ぜひ訪れてみてください!


■株式会社森酒造店
 〒292-0445 君津市愛宕202
 TEL:0439-27-2069
 http://www7b.biglobe.ne.jp/~tobitsuru/
■千葉県漁連海産物直売所「海市場」
 〒260-0021 千葉市中央区新宿2-3-8水産会館1階
 043-243-4137
 http://www1.enekoshop.jp/shop/umiichiba/
■張替酒店
 〒275-0011 習志野市大久保1-9-8
 047-472-0018
 http://etown-okubo.net/shop/harikai/